バイト講師。

かつて奈良県に稲田塾という塾があった。
その当時は県下最大級の塾。
奈良県公立高校の御三家である、奈良高、畝傍高、郡山高にものすごい合格実績を誇る塾だった。
まさに、御三家といえば稲田塾!というブランドが出来上がっていたのだ。
その稲田塾に私(小野)は小学5年生から通い、留学に行く大学3年生までは非常勤講師として勤務していた。
そして、私が学生として最後の塾講師を勤めたのも稲田塾出身者が独立して作った塾であった。
だからこそ、塾という仕事においては完全に稲田塾のDNAが流れているのだ。
他にも様々な塾で経験を積んだが、後にも先にも稲田塾のような塾には出会ったことがない。
いい意味で”狂気”なのだ。
何より、先生はみんな子どもが大好きである。
それはもちろん「先生〜!」と人気を取りたいなんていう次元の話ではない。
心から子どもたちの可能性に熱狂しているのだ。
稲田塾に学生講師はいても、アルバイト講師はいなかった。
子どもたちにとっては(もちろん保護者様にとっても)講師が社員かアルバイトかなんて関係ない。
雇用形態が異なるだけで、子どもの可能性に向き合うという点で背負っている責任の重さは同じなのだ。
たとえば、深夜の王将で、あーでもない、こーでもないと語り合ったり、
深夜三時くらいまで車のなかで、「あの子はどうやったら伸びるのだろうか」と熱く語り合ったり。
これは全部、アルバイトのときの話である。
稲田塾の先生はみんなそうだった。
もちろん企業としてのコンプライアンスや守るべきものは厳守すべきであると思う。
そういった働き方やスタンスを推奨しているのでは決してない。
ただ、根底に流れるDNA、(=本気で頑張る子どもたちの可能性に熱狂しつづける)は変わっていない。
ルクールの採用は近隣の塾のなかで最も厳しいと断言できる。
この人手不足が叫ばれる塾業界において10名以上の応募者を不合格にする塾なんてない。(たぶん)
(他塾では採用されるであろう人はたくさんいた。あくまでルクールではご縁がなかったというだけです)
・家から近いから応募しました
・時給が高いから興味持ちました
・子どもが好きなんです!
スタートの理由はなんでもいい。
けれど、そこに本気で子どもたちに向き合う覚悟があるのかどうかはかなり見極めている。
面接や面談ではみんな口を揃えて言う。
「成長したいです!」
「子どもたちの可能性を伸ばしたいです」
「コンセプトに共感しました!」
でも、ルクールが求めるものを懇切丁寧に伝えると大半の人はそもそも辞退する。
授業時間になれば塾にいって、子どもたちと話して、という感覚の人が心地よく感じるはずがないからだ。
ルクールにはタイプは違えど、本気で子どもたちのことを考え”熱狂”できる講師しか採用していない。
今後もそういった人しか採用しない。
ルクールには学生講師は存在する。
けれど、アルバイト講師は存在しない、そう断言したい。
(もちろん、私も含めて全員が昨日よりも進化していかねばならないという前提です)
もし、「”バイト”の先生が〜」という声があがれば、それは私の育成責任であり、猛反省である。
今でも稲田塾での出来事は鮮明に覚えているし、授業中の言葉の数々が走馬灯のように脳裏に浮かんでくる。
だからこそ生徒さんの魂を揺さぶり、その後の人生にもずっと心に残る”先生”でありたいと強く思う。
本気で頑張りたいと思っている子に本気で伴走する。
それは決して成績を上げるためだけでなく、生徒さんが”想像を超える自分に出会う”ために。
▼ルクールに通ってくださった生徒さんより