”丸付け”を完璧にできている子は意外と少ない!?

ゴールデンウィーク真っ只中!
私の地元は奈良ですが、奈良も外国人観光客の方でかなり賑わっていますね!
さて、今日は丸付けについて!
丸付けは成績向上につながる非常に重要な要素です。
でも、それが入塾時点ですでに完璧にできているという子はほぼいないです….。
どうすれば丸付けの達人になれるのか、
ひいては成績向上につながるのかを紐解いていきたいと思います!
1. そもそも丸付けは何のために行うのか
ルクールの塾生さんなら私(小野)に何度も、「そもそも**とは?」を考えようねということを言われていると思います。
なぜならその問いこそが物事の原理原則、本質を考えるために必要だからです。
では、丸付けはなんのために行うのでしょうか?
最も多い回答は、「自分の答えが正しいかを すぐに確認するため」だと思います。
では、なぜ「自分の答えが正しいか すぐに確認する」必要があるのでしょうか?
これは、「間違いに気づくタイミングが早いほど、記憶が“あいまい”になる前に修正できるから」だと考えます。
丸付けを後回しにすればするほど、そのときに自分がどう考えて解いたのかわからなくなります。
後から見返しても、「なんか分からんけど、間違ってるね。なんでや..??」となる可能性が非常に大きいです。
そして人間の思い込みというのはなかなかに厄介で、間違えたものを、間違ったまま記憶に定着させてしまうのです。。
これを繰り返すと、毎回同じ問題で間違えるということが起き得ます。
そうなると、勉強時間は長いものの毎回同じ問題で間違えるということが起き、
投下した勉強時間に対するリターンが小さくなってしまいます。
それを防ぐこと(=勉強時間に対するリターンを最大化すること)が丸付けを”正しく”行う最大のメリットかなと考えています。
2. 具体的にどういう丸付けをすればいいのか
実は1年ほど前にこんなコラムを書いています。
(1年前なので募集学年などは今と異なっています)
ルクールが定義する丸付けとは…
”模範解答と自分の解答を指さし確認しながら採点し、間違った問題はなぜその正解になるのかを他人に説明できる状態にすること”
です。
これの詳細については以下の記事に書いていますので、ぜひご覧ください!
3. 丸付けの”あるある” どう解決する?
丸付けでよくあることを、以下にQ&A形式で書いてみたいと思います!
Q:最後まで解き切るまで、模範解答は見てはいけないのか。
解けないとみたくなってしまう….
A:結論、模範解答は状況によっては見てもOKです。
塾では、以下のケースについては模範解答を見てもOKとしています。
① 知識問題(知らないとそもそも問題が解けない漢字や単語、語句問題など)
理由:知っていないと解けないものを一生懸命考えても、解答に辿り着くことはないから。
例えば、embarrassという単語がわからないとします。
これを「えー、エン…?バラス..?。うーん、エンってことは….」と考えてもたぶん思い出せません!笑
それなら早々に答えを見て覚えなおした方がいいです。
※embarrassは困らせるという意味です。
② 5分以上考えても(あらゆる方向から試行錯誤しても)全く解答方針が見えてこない問題
理由:解答方針が立たない時点で、その問題の解答は極めて難しいから。
大前提、色々な角度で検討をした上でということですが、解答方針が全く見えないものに時間をいくら使っても(突然ひらめくかもしれませんが….)、基本的にはイライラしてくるだけです。
ここで重要なのは、答えを全て見るのではなく、解答方針だけをまずは確認するということです。
解答の道筋が見えるだけでも、宿題などは前進します。
そしてそこから自分で考えていけると良いです。
Q:間違えた問題の答えを、赤で写すだけになってしまっている。
どうしたら良い?
A:1の丸付けの目的に立ち返ってみてください。
その上で、間違った箇所を赤で写すだけのパターンで考えられるのは…
要因①
そもそも課題(宿題)を期限ギリギリで行っていて、やり直し時間まで見積もられていない。
(ゆえに提出期限に間に合わない)
要因①への対策
自分のスケジュールを1週間単位できちんと把握する。可視化することです。
今日やることだけで計画を立てると、予定が後ろ倒しになったときに修正が効きにくいです。
場当たり的な計画ではなく、1週間単位でスケジュールを立てて、可視化してみてください。
要因②
宿題が作業になっている(=終わらせることが目的になっている)
要因②への対策
宿題は学力を上げるための手段であって、目的ではありません。
大前提まずはそこの意識を持つことが大事です
といっても、そんな精神論では人は動かないですから、
塾で実施しているウィークリーテストなどは意味のある宿題をする動機づけにはなると思います。
たとえばA問題であれば、宿題の基本知識があれば解答でき、
B問題であればやり直しまで完璧にできていないと解けません。
目標点を設定し、そこに向けてのどのように宿題をすべきか本人が納得できるように説明していく必要があります。
要因③
そもそも宿題のやり直しの仕方がわかっていない
要因③への対策
授業での指示をきちんと聞きましょう!笑
あとは、(特に小学生は)かなり細かく宿題の添削をしますので、それを元にやり直しの仕方を定着させていってください。
Q:宿題のやり方を指摘したい……親はどういう風に声かけすればいい?
A:これはお子様のタイプによるので一概に「これが良い!」というのは言えません。
一方で、(特に中学生以上であれば)これはほぼ間違いなくマイナス方向に働くというものがあります。
その言葉とは…..
「ちゃんと宿題やった??」
「宿題まだ終わってないの?早くやりなさい!」
「やり直しまでちゃんとやったの?」
子どもを急かす言葉や、強制のニュアンスを含む言葉は子どものモチベーションを下げてしまうのです…..
いや、わかります。早くしてよ….イライラするー!!!となりますよね…
特に毎日接していると尚更だと思います。
でも、そこはグッとその言葉を堪えて、今日からぜひ以下の言葉をかけてみてください。
「今回ってどんな宿題出ているの?」
これ、YES/NOでは答えられないですし、答え方の具体性でやるべきことの解像度もはかれます。
ん?この子宿題あまりわかってないのでは…?と思われたら親子喧嘩の前にぜひ塾ご一報ください!笑
丸付けを含めて勉強のお作法を整えるのにはかなりの時間を要します。
これは日々の積み重ねと地味に地道に重ねた努力がある日花を咲かせるからです。
ゆえに、焦らずじっくり丁寧に、まずは勉強の土台を整えていくのがルクールスタイルです。
最後までお読みいただきありがとうございます!!